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フランチェスコの今日の一品

メカジキと茄子のリガトーニ

夏は枝豆だけではなく、茄子の季節でもあります!

茄子は、インドが原産地だと言われていますが、古代ローマ時代まではイタリアで食べる習慣がなく、ラテン語でこの植物を指す言葉が確認されていないことから、栽培すらされていなかったのでは、と思われています。アーティチョークやオレンジと同じように、9世紀ごろにアラブ人がシチリアに持ち込んだのですが、その普及が南イタリアに止まり、少なくとも19世紀の終わりまでは、イタリアの中北部で一般的になじみのない野菜のままでした。

この経緯もあって、現代シチリア料理には欠かせない野菜となっています。18世紀以降に、貴族の館で働いていた料理人が自分たちの家でも貴族の料理を再現しようとし、当時高級だった魚の代用品として茄子を使ったそうです。そこから多くのシチリアの郷土料理が生まれたと言われています。

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イタリアの市場で売られている茄子。日本で主流となっている細長い品種はイタリアではほとんど見かけることがなく、

日本で米茄子と呼ばれている品種や上記のような球体型のものが一般的。

シチリアの代表的な郷土料理、”茄子のパルミジャーナ”や分厚く輪切りにして焼く

茄子ステーキというイタリア人の食べ方に適しているタイプ。

日本でも普及してほしいですね!

今回は、スーパーで新鮮なメカジキも運よく見つけたので、メカジキと茄子というシチリアでよく使う組み合わせでパスタを作ってみました。そして、イタリアから持ってきた最後のタッジャスカオリーブも使い切りました(涙)。

リグーリア産の小粒オリーブ、タッジャスカ種は日本でも手に入りますが(美味しいものは高いけど)、ない場合は、もっと手に入りやすいギリシャ産のカラマタもしくはカラモンを使ってみてください。

また、リガトーニは最近日本でも手に入りやすくなりましたので、歯ごたえのあるこの大きめのショートパスタでぜひ作ってみてください。このレシピにぴったりです。

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◎食材 2人前
・リガトーニ 140gr (ペンネでもいい)
・茄子 2~3本 (もしくは米茄子1本)
・プチトマト 7個
・玉ねぎ 1個の1/3程度
・メカジキ 約150gr
・黒オリーブ 適量
・生バジル 適量
・黒胡椒
・塩
・白ワイン
・エキストラバージンオリーブオイル(以下EVO)

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①サイコロに切った茄子は、オリーブオイルを引いたフライパンに入れる。油となじませてから、塩と黒胡椒をまぶし、ふたをして3~5分中火で炒める。(時々ふたを開けて、様子を見て混ぜながら炒めて下さい。)
出来上がったら、茄子をフライパンから取り出す。
※同時に、パスタ用のお湯を沸騰させて塩を加えておく。

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②オリーブオイルを引いたフライパンに細切りした玉ねぎを入れる。同時に、バジルの茎も投入。油となじませてから、塩をまぶし、きつね色にならないように少しづつパスタ用のお湯を足しながら、柔らかくなるまで煮る。5~10分ほどかかる。

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③玉ねぎが柔らかくなったら、サイコロに切ったメカジキをフライパンに投入。少々の白ワインをふり、アルコールが飛んだら塩・黒胡椒をまぶし、約2分炒める。
魚に火が通ったらトングや箸などを使ってフライパンから取り出しお皿に移す。玉ねぎはなるべくフライパンに残す。

※ほかの魚と同じように、メカジキも長く炒めると固くなるので、柔らかくてジューシな仕上げには是非このちょっとした手間をかけて下さい。必ず報われる!

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準備OK!

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④半分に切ったプチトマトをフライパンに投入。油になじませてから、塩・黒胡椒をまぶし、黒オリーブとバジルの葉っぱ2~3枚も投入して2分程度軽く炒める。

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⑤パスタは、茹で上がる時間より1~2分ぐらい前に鍋から取り出しフライパンに入れる。
ゆで汁も少し足して玉ねぎとトマトとなじませてから、茄子とメカジキも投入してよくパスタと絡ませる。

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⑥お皿に盛り付ける際、EVO、黒胡椒、手でちぎったバジルの葉っぱをかけて完成。

Buon appetito!