うちの冷蔵庫の中で、約10か月間眠っていた羊のチーズ。
料理教室シェフのフランチェスコが、昨年6月にアナシー(フランス)のファーマーズ・マーケットで羊100% 酪農家自家製 のチーズです。
10か月もの間静かに野菜室で呼吸しながら眠っていたチーズはどんなモンスターに化しているのか・・・
恐る恐る開けてみると、外側のカビは独特の匂いを放っています。それをきれいに取り除くと、中のチーズはまさにパンチの効いた絶妙の味わい。
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ここでワインとのマッチングを間違うとせっかくのチーズが台無しに。モンスター化したチーズに負けないヘビー級のワインは?
フランチェスコはプーリア州のアッパッシメント製法のフルボディを選びました。両方ともプーリア州を代表する品種でブラックチェリーやブラックプラムさらにチョコレートの風味を持つと言われるプリミティーヴォとネグロアマーロのブレンド。濃厚で芳醇な味のこのワインは、パスタや野菜料理には全く不向きです。イタリアの食卓で食事の最後に供される熟成チーズと一緒に、もしくは、ワインだけをじっくり味わう、メディテーション・ワインとして味わうのが最適です。
うちのモンスター・チーズとの相性は抜群で、思わずワインが進みました。
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アッパッシメント製法とは、ワイン製造工程で発酵させた干しブドウを加えるという製法で、本来はヴェネト州のヴェローナ名産ワイン「アマローネ」に使われてきました。最近は他の地方のワインにも使われるようになり、日本でもボトルを見かけるようになりました。輸入食料品店や、時にはスーパーでも売られていますので、機会があれば、美味しいチーズに合わせてお試しあれ。(ちなみにこのワインは「やまや」でとってもお手頃価格で買ってきました。)