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フランチェスコの今日の一品

グリーンピースのリガトーニ

そら豆同様、生のグリーンピースが出回る時期にぜひ使ってみましょう。

中東や地中海地方で栽培が始まったグリーンピースですが、古代ギリシャやローマ帝国時代ではこの種の豆がよく食べられていたことが数多く残った文献からうかがえます。
また、特に中世北ヨーロッパではグリーンピースとラード料理で庶民が飢えをしのいだとも言われています。

イタリアももちろん例外ではありません。

ヴェネチア共和国時代では、米とグリーンピース(さやも!)を使った「rixi e bixi リージ・エ・ビージ」(文字通り、「豆ごはん」)というリゾットとスープの間のような料理がありました。共和国保護神、聖マルコの日(4月25日)にヴェネチア総監にささげられたという伝統が15世紀半ばから定着していたそうです。ハムや生ベーコンも加え、ヴェネチアだけではなくヴェローナやヴィチェンツァなどでベネト州の郷土料理として、今も広く食されています。
ナポリでは米の代わりに小ぶりのパスタを使ったグリーンピースベースのスープ料理もあります。

今日はグリーンピースとハムという王道の組み合わせを使った季節料理をご紹介します。さっぱりとした仕上がりのレシピですので、少し蒸し暑くなってくる季節ぴったりです。


ヴェネト州のSoaveまたはPinot Grigio, ラツィオ州のFrascatiというドライな白ワインにとても合います!(ご近所のスーパーでも手に入ると思います。)

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◎2名の分量
・リガトーニ 140gr (ペンネでもOK)
・生グリーンピース
・新玉ねぎ 1/2個
・生ハム 1枚
・パルミジャーノ or ペコリーノ 約40gr
・生バジル
・エキストラバージンオリーブオイル(以下EVO)
・胡椒
・塩

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①極細切りした玉ねぎは、少々のEVOを引いたフライパンに入れる。
最初は中火ぐらいにしておき、玉ねぎが油になじんだら弱火にする。
※この料理には、パスタをゆでるために使うお湯を塩も入れてあらかじめ準備しておこう。

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②グリーンピースも加えて、少しのお湯(お玉一杯弱分くらい)と少々の塩を足してからふたをして10分煮続ける。
この工程はグリーンピースからうまみを引き出すためなので、お湯の入れすぎに注意して。
さらにバジルも加えて、お湯が無くならないようにを少しづつ足しながら煮続ける。
目指しているのは、グリーンピースは柔らかく、玉ねぎはトロトロ。グリーンピースの柔らかさを見ながら、目安は20分ほど。

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③スライスした生ハムも加えて、1分程度フライパンの中身となじませる。

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④ゆであがり時間の約2分前に、パスタを鍋から引き上げてフライパンに投入する。
少しフライパンの中身となじませてから、火を止め、粉チーズとゆで汁を少しづつ足しながら
フライパンをゆすってソースを乳化をさせる。これは約2分かかろ工程なのでゆで時間の逆算に気を付けよう。

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⑤最後はこんな感じ!

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⑤お皿に盛りつける際、EVO、黒胡椒とチーズをかけて、さらに手でちぎったバジルも散らし、出来上がり。

Buon appetito!

All photos: © Francesco Prandoni unless otherwise indicated